源泉徴収票の見方(令和8年分)
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源泉徴収票で、年収・控除の額・所得税を知るために最初に見る欄は
上の段の4つの欄(①〜④)
手取りの欄はありません。年収500万円・独身の例の手取り(年)は約391.9万円で、支払金額 − 社会保険料等の金額 − 所得税 − 住民税(翌年度)で求めます。住民税は源泉徴収票に載っていないので、税計算エンジンで計算しました
書類の上の段にある、次の4つの欄で、年収と、年末調整で決まった控除の額・所得税がわかります。
- 1支払金額(例:5,000,000円):1年間の給与・賞与の額面で、いわゆる「年収」です
- 2給与所得控除後の金額(例:3,560,000円):支払金額から給与所得控除を引いた「給与所得」です
- 3所得控除の額の合計額(例:1,790,000円):年末調整で受けた控除の合計です
- 4源泉徴収税額(例:90,300円):年末調整で精算した後の、1年分の所得税です
源泉徴収票の見本(令和8年分)
番号の印(①〜⑥)は、下の「欄ごとの見方と、写す先」の番号と同じです。色の薄い欄は、配偶者や扶養家族、保険などがあるときに金額が入ります(例の人は独身で、保険の控除もないので空欄です)。
欄ごとの見方と、写す先
源泉徴収票の主な欄(令和8年分)
1① 支払金額
- 何が書いてあるか
- その年に支払いが確定した給与・賞与の総額(額面)。社会保険料や税金を引く前の金額です。年収別のページの「年収」はこの金額です(年収500万円の手取り)
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第一表の「収入金額等」の給与の欄と、第二表の「所得の内訳」(支払者ごとの収入金額)
- 計算ツールのどこに入れるか
- 最初の質問「年収(税引き前の額面)」
2② 給与所得控除後の金額(調整控除後)
- 何が書いてあるか
- 支払金額から給与所得控除(例:1,440,000円)を引いた「給与所得」。年末調整では、国税庁の「給与所得控除後の給与等の金額の表」(給与が660万円未満は4,000円刻み)で求めます
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第一表の「所得金額等」の給与の欄
- 計算ツールのどこに入れるか
- 入れない(年収から自動で計算する)
3③ 所得控除の額の合計額
- 何が書いてあるか
- 年末調整で受けた所得控除の合計。社会保険料控除・基礎控除・配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除・地震保険料控除・iDeCo などの小規模企業共済等掛金控除などが入ります。医療費控除と寄附金控除(ふるさと納税)は年末調整では受けられないので、入っていません
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告では、控除ごとに第一表・第二表に書き直す(合計をそのまま写す欄はない)。医療費控除などを足して計算し直す
- 計算ツールのどこに入れるか
- 入れない(家族・保険・iDeCo などの質問に答えると、計算ツールが合計する)
4④ 源泉徴収税額
- 何が書いてあるか
- 年末調整で精算した後の、1年分の所得税と復興特別所得税の合計(年調年税額。100円未満は切り捨て)。年末調整を受けていない人(年の途中で退職した人など)は、その年に給与から差し引かれた所得税の合計です
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第二表の「所得の内訳」と、第一表の「源泉徴収税額」の欄。確定申告で計算し直した税額との差が、還付(または納付)になる
- 計算ツールのどこに入れるか
- 「源泉徴収税額」の質問(手元になければ自動で推定する)
5⑤ 社会保険料等の金額
- 何が書いてあるか
- 給与から差し引かれた健康保険・厚生年金・雇用保険などの保険料。給与から差し引いている iDeCo の掛金などがあれば、その額を含み、内書きされます
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第一表の「社会保険料控除」(種類と金額は第二表)。内書きの掛金は「小規模企業共済等掛金控除」
- 計算ツールのどこに入れるか
- 「社会保険料」の質問(手元になければ給与の約15%で概算する)
6⑥ 基礎控除の額
- 何が書いてあるか
- 年末調整で受けた基礎控除。令和8年分は、合計所得金額が489万円以下なら104万円など、所得によって額が変わります(下の「令和8年分で変わった点」)
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第一表の「基礎控除」の欄
- 計算ツールのどこに入れるか
- 入れない(所得から自動で計算する)
配偶者(特別)控除の額・控除対象扶養親族の数・16歳未満扶養親族の数
- 何が書いてあるか
- 年末調整で申告した配偶者・扶養家族の控除と人数
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第一表の配偶者(特別)控除・扶養控除の欄と、第二表の配偶者や親族の欄
- 計算ツールのどこに入れるか
- 配偶者・扶養の質問
生命保険料の控除額・地震保険料の控除額
- 何が書いてあるか
- 年末調整で申告した保険料の控除額。元の書類は保険会社から届く控除証明書です(生命保険料控除証明書の見方、地震保険料控除証明書の見方)
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第一表の「生命保険料控除」「地震保険料控除」の欄
- 計算ツールのどこに入れるか
- 保険の質問
住宅借入金等特別控除の額
- 何が書いてあるか
- 年末調整で引いた住宅ローン控除(2年目以降の人)。所得税から引ききれなかったときは「住宅借入金等特別控除可能額」に控除できる額が書かれます(住宅ローンの年末残高証明書の見方)
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書 第一表の「住宅借入金等特別控除」の欄(計算明細書から)
- 計算ツールのどこに入れるか
- 住宅ローン控除の質問(控除額を入れる)
特定親族特別控除の額
- 何が書いてあるか
- 19〜22歳の親族(大学生の子など)の合計所得金額が62万円超123万円以下のときに受ける控除の額
- 確定申告・年末調整のどこに写すか
- 確定申告書の特定親族特別控除の欄と、第二表の親族の欄
- 計算ツールのどこに入れるか
- 扶養の質問のあとの、特定親族の質問
例の源泉徴収票から、所得税と手取りを求める
源泉徴収票の数字から、所得税がどう決まったかをたどれます。②給与所得控除後の金額から③所得控除の額の合計額を引いた額(1,000円未満切り捨て)が「課税される所得」で、 例の人は1,770,000円です。これに所得税の税率5%をかけ、復興特別所得税を足したものが④源泉徴収税額です。 ③が②より大きい人は課税される所得が0円になり、源泉徴収税額も0円になります。
| 項目 | 金額 | 源泉徴収票の欄 |
|---|---|---|
| 支払金額(額面) | 5,000,000円 | ① |
| − 社会保険料 | 750,000円 | ⑤ |
| − 所得税(復興特別所得税を含む) | 90,358円 | ④(票は100円未満切り捨てで90,300円) |
| − 住民税(翌年度の年額) | 240,500円 | 載っていない(翌年度の住民税の決定通知書でわかる) |
| = 手取り(年) | 3,919,142円 | 載っていない |
内訳と月の手取りは 年収500万円の手取り に、家族構成ごとの違いも載せています。 同じ年収で、ふるさと納税の限度額の目安は約5.7万円です(年収500万円のふるさと納税の限度額)。
年収別:源泉徴収票の主な欄はいくらになるか
給与だけ・独身・社会保険料を年収の15%としたときの、源泉徴収票の①〜④と手取りの目安です。年収の行から、その年収の手取りのページへ進めます。 表の年収は、国税庁の「給与所得控除後の給与等の金額の表」(4,000円刻み)にある金額なので、②は国税庁の表の値と同じになります。
| ①支払金額 | ②給与所得控除後 | ③所得控除の合計 | ④源泉徴収税額 | 手取り(年) |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 2,020,000円 | 1,490,000円 | 27,000円 | 約240.6万円 |
| 350万円 | 2,370,000円 | 1,565,000円 | 41,000円 | 約279万円 |
| 400万円 | 2,760,000円 | 1,640,000円 | 57,100円 | 約316.7万円 |
| 450万円 | 3,160,000円 | 1,715,000円 | 73,700円 | 約354.3万円 |
| 500万円 | 3,560,000円 | 1,790,000円 | 90,300円 | 約391.9万円 |
| 550万円 | 3,960,000円 | 1,865,000円 | 114,300円 | 約428.8万円 |
| 600万円 | 4,360,000円 | 1,940,000円 | 147,500円 | 約464.7万円 |
| 650万円 | 4,760,000円 | 2,015,000円 | 180,700円 | 約500.6万円 |
| 700万円 | 5,200,000円 | 1,720,000円 | 274,100円 | 約530.1万円 |
| 750万円 | 5,650,000円 | 1,795,000円 | 350,700円 | 約561.2万円 |
| 800万円 | 6,100,000円 | 1,870,000円 | 427,200円 | 約592.3万円 |
| 850万円 | 6,550,000円 | 1,945,000円 | 503,800円 | 約623.4万円 |
| 900万円 | 7,050,000円 | 1,970,000円 | 600,800円 | 約652万円 |
| 950万円 | 7,550,000円 | 2,045,000円 | 687,600円 | 約681.5万円 |
| 1,000万円 | 8,050,000円 | 2,120,000円 | 774,400円 | 約711.1万円 |
年収が上がっても、③所得控除の額の合計額が減るところがあります。年収700万円の行では、合計所得金額(②)が489万円を超えて、基礎控除が104万円から67万円に下がるためです。この境目の前後で、④源泉徴収税額の増え方が大きくなります。
令和8年分で変わった点
受給者に渡される源泉徴収票の様式は、令和8年分も変わっていません。変わったのは、欄に入る金額の計算です。
| 合計所得金額 | 令和8年分 | 改正前 | 給与だけの人の年収の目安(上限) |
|---|---|---|---|
| 132万円以下 | 104万円 | 95万円 | 206万円 |
| 132万円超 336万円以下 | 104万円 | 88万円 | 475万円 |
| 336万円超 489万円以下 | 104万円 | 68万円 | 665.56万円 |
| 489万円超 655万円以下 | 67万円 | 63万円 | 850万円 |
| 655万円超 2,350万円以下 | 62万円 | 58万円 | 2,545万円 |
- 基礎控除が引き上げられ、③所得控除の額の合計額が増え、④源泉徴収税額が減ります。年収500万円・独身の例では、基礎控除が68万円から104万円になり、所得税は117,925円から90,358円へ27,567円減ります(令和8年分の年末調整)。
- 給与所得控除の最低額が74万円になり、年収が低い人の②給与所得控除後の金額が下がりました。
- 改正は令和8年12月1日に施行されたので、11月までの毎月の給与は改正前の税額表で源泉徴収され、12月の年末調整でまとめて精算されます。源泉徴収票の④は、精算した後の1年分の税額です。
- 23歳未満の扶養親族がいる人は、生命保険料控除の上限が上がる特例があり、受けた人の源泉徴収票の「摘要」欄には「租税特別措置法第41条の15の5第1項適用」と書かれます(生命保険料控除証明書の見方)。
- 勤務先の手続きでは、令和9年1月から、市区町村に給与支払報告書を出せば税務署への源泉徴収票の提出が不要になります(源泉徴収票のみなし提出の特例)。従業員に源泉徴収票を渡すことは変わりません。
よくある疑問
源泉徴収票の手取りはどこを見ればよいですか?
手取りの欄はありません。①支払金額から⑤社会保険料等の金額と④源泉徴収税額を引くと「所得税までを引いた額」になり、さらに住民税(源泉徴収票には載っていない)を引いたものが手取りです。 例の人は住民税を引く前で約416万円、住民税も引くと約391.9万円です。
ふるさと納税の限度額は、源泉徴収票のどこを見ればよいですか?
①支払金額(年収)と、配偶者・扶養の欄(家族構成)を見ます。年収別の表は ふるさと納税の限度額 早見表 にあります。 限度額は今年の年収で決まるので、来年の源泉徴収票ではなく、今年の見込みの年収で見ます。
年末調整を受けたのに、確定申告をするのはどんなときですか?
医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わないとき)を受けるとき(申告すると税金が戻る)、副業などの給与以外の所得が20万円を超えるときや、年末調整を受けない2か所目の給与と給与以外の所得の合計が20万円を超えるとき(申告が必要)などです。 副業がある人は 副業20万円ルール、医療費は 医療費控除はいくら戻るか を見てください。
源泉徴収税額が0円なのはなぜですか?
③所得控除の額の合計額が②給与所得控除後の金額以上で課税される所得がないか、住宅ローン控除で所得税がすべて引かれたためです。
あわせて読む
- 年収別の手取り 早見表
年収ごとの手取り(年・月)がいくらか、所得税・住民税・社会保険料にどう分かれるかがわかります。
- 年末調整の申告書の書き方
源泉徴収票の③の所得控除の額が、年末調整の申告書のどの欄の金額から決まるかがわかります。
- 書類の読み方の一覧
控除証明書や医療費のお知らせなど、ほかの書類のどこを見て何に使うかがわかります。
計算の前提
- 令和8年分(2026年1〜12月の収入)の所得税と、同じ所得で計算した住民税(翌年度)の目安。住民税は標準税率(所得割10%)で、自治体によって異なることがある。所得税には復興特別所得税(2.1%)を含む
- 例の人は、年収500万円(給与の額面=源泉徴収票の「支払金額」)・独身・収入は給与だけ(勤務先1か所、年末調整を受けている)
- 社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)は年収の15%で概算。実際の額とは差がある
- 書類の見本は、実物の欄の並びを簡略化したもの。金額は例で、実物の様式・呼び方は発行元によって異なる
- 書くのは一般的な情報と試算まで。個別の判断は、税務署や税理士に確かめる
- 源泉徴収税額は、年末調整で精算した後の年税額(復興特別所得税を含み、100円未満を切り捨てる)として計算した。年末調整の対象の控除は、社会保険料控除と基礎控除だけ
- 「給与所得控除後の金額」は、給与所得控除の式で計算した値。表の年収(4,000円刻み)では、国税庁の「給与所得控除後の給与等の金額の表」の値と同じになる
根拠
このページの条件(年収500万円・独身・共働き)が入った状態で、計算ツールが始まります。副業・控除・源泉徴収などの質問に答えると、所得税・住民税・手取りと節税額の目安を計算します。条件が違うときは、始まったあとに直せます。
年収500万円・独身・共働きの条件で、あなたの手取りと節税額を計算する